●山本賞に続いて直木賞を受賞した船戸与一の喜びの夜。 受賞の夜の船戸与一のバーテンダー姿を本誌独占撮影

船戸

 第123回芥川・直木賞の選考結果が発表されたのが7月14日、夜9時。今回は芥川賞に町田康と松浦寿輝。直木賞に金城一紀と船戸与一の四人同時受賞となった。その中で本誌にとってはひときわ喜ばしい受賞となったのが船戸与一氏。すでに作家としては不動の地位を築きあげているものの、山本賞に次いで直木賞となれば文壇の二大パスポートを手に入れたようなもので、今後、文壇内における船戸氏の発言力が強まるということは大いにけっこうなことだからだ。船戸氏は他の作家たちが尻込みする中、本誌「和久」裁判でも証人として出廷してもらったこともある、今時珍しい太っ腹タイプの作家だからだ。
 受賞の夜、本誌編集長はさっそく船戸氏行きつけの新宿文壇(オカマ)バー「ルル」に駆けつけ、銀座での二次会、三次会を終えて船戸氏が現われるのを待ち、お祝の言葉を述べるとともに、自らカウンターに入り編集者や志水達夫、夢枕獏といった作家や各社の編集者たちに水割りをつくってサービスする船戸氏を独占撮影。作家たちまでがサラリーマン化する中、豪放磊落ともいえる、歯に衣を着せぬ船戸氏のキャラクターは貴重だし、その発言力にも今後大いに期待したいところ。ちなみに今回井上ひさしに激賞された船戸作品は集英社「虹の谷の五月」。本誌読者はいうまでもなく、「作家の値うち」で採点不能とした眼力なき福田和也センセイもぜひ御一読を(笑)。(00/7/17)