●日本赤軍リーダー・重信房子の衝撃的国内逮捕!手記を寄せていた本誌にもマスコミ取材殺到!

  赤軍会見

 いやはや驚いた。かつて本誌が北朝鮮「よど号」グループの手記を独占的に掲載していた頃、よど号の最年少メンバーだった柴田泰弘氏が、密かに平壌から帰国し、新宿区四谷にアパートを借りて潜伏中に逮捕された一件以来の衝撃だった。当時、「何だ、水くさいな。こっそり逢いにくればいいのに」と思ったものだが、彼らにとってはメディアは基本的に利用はしても心を許してはいけないということだろう。なんといっても革命家集団なのだ。その意味では当然なのだろう。
 重信氏が本誌に手記を送ってきたのは今年の2月。その記事は4月号の特集「レバノン拘束中の日本赤軍を巡る最終処分決定を前に重信房子からのメッセージが本誌に!!」だった。それ以前の98年8月号でも「路線転換を囁かれるアラブ日本赤軍・重信房子から本誌へのメッセージ」という特集を掲載している。以前は「話の特集」が日本赤軍の手記の発表の場だったが、同誌が休刊となったため、重信氏の指名で本誌がその受け皿となったのである。
 そのため、今回の重信逮捕でテレビや新聞・スポーツ紙などから取材が入りコメントを求められることとなった。とはいえ、重信氏の最新情報も日本潜入の事実も寝耳に水だったため、一般論としての日本赤軍や重信氏に対するコメントしかできなかったとは編集長の弁。その編集長はさっそく拘留中の重信氏に日本潜入のいきさつなどを綴った手記を書いてもらうようアプローチせよ、の指令。いまのところ可能性は五分五分というところか。
 一方、レバノンで拘束されていた岡本公三ら日本赤軍メンバー5人の弁護を担当していたアラブ人弁護士、アブサアド氏が6日、来日した。レバノンを国外追放され、警視庁に逮捕された日本赤軍メンバーの1人で、現在、東京地裁で公判中の山本万里子被告の公判に、弁護側証人として証言するためだ。
 レバノンの日本赤軍メンバー5人の処遇を巡っては、今年3月「アラブの英雄、コーゾー・オカモト」こと岡本公三だけに政治亡命を認め、山本を含む他の4人は国外追放され、警視庁に逮捕された。が、岡本はイスラエル拘留時の軍からの度重なる暴行が原因で、精神に障害を負っているという現地からの情報もあり、レバノンに独り残された岡本の今後が憂慮されている。
 アブサアド氏は山本での公判で「岡本公三の政治亡命がレバノン政府が認めたのは、リッダ闘争(日本のマスコミでいうところの「テルアビブ空港乱射事件」)の英雄的行為が評価されたことに他ならない」などと証言。9日には地裁内の司法記者クラブで記者会見し「パレスチナの大義のために、反イスラエル闘争を闘った日本赤軍のメンバーは我々、アラブ人にとっては友達で、犯罪者、ましてやテロリストなどではない」などと語った。また会見には日本赤軍メンバーでペルーから国外退去させられ、執行猶予判決を受けた吉村和江氏も同席。「公正な報道を期待したい」と述べた。
 重信房子氏が逮捕された翌日ということもあって、記者会見には多くの司法記者、警視庁詰め記者が出席した。が、重信以外の日本赤軍メンバーの今後の処遇や、アラブ社会での受けとめられ方には全く興味がないのか、目立った質問も出ず、会見は30分程度で終了。マスコミの日本赤軍報道の浅薄さが浮き彫りになった会見だったといえよう。
写真説明=記者会見で「レバノンの日本赤軍メンバーはアラブ人にとってテロリストではない」と語るアブサアド弁護士(右から2番目)。左端は吉村和江氏(9日、司法記者クラブ)  ちなみに重信氏のメッセージはバックナンバーでも購入できるので興味のある向きはこちらをクリックしてほしい。
(00/11/09)