■『噂の真相』編集長 岡留安則■ |
このところ毎号のように「噂の真相」発売直前から永田町や霞ヶ関かいわいが騒々しくなるパターンが続いている。則定衛前高検検事長のスキャンダル以降、「噂の真相」に対して「たかがミニコミ誌」と黙殺できなくなったというのである。一番早く嗅ぎつけてくるのが新聞記者である。そしてその次が野党の民主党や社民党の国会議員というのも定番である。国会議員の場合は国会での質問に使いたいという目的がはっきりしているケースが多いが、新聞記者の場合には「スパイ」としての役回りもあるので、こちらとしても大いに気を使う。発売前だけにへタに情報がもれたら、発売中止の仮処分申請や買い占め対策の手を打たれてしまいかねないからだ。手の込んだ場合には、「噂の真相」の記事内容に対して先手を打った対抗措置としてマスコミ操作もやられかねない。 今月号もしかりだった。5月10日の発売前に新聞や週刊誌からの問い合わせが殺到した。「森喜朗のスキャンダルをやってるそうだが…」というやんわりとした打診から、「森首相の早大時代の売春がらみの事件を扱っているのか」というズバリと斬りこんでくるパターンまでさまざまだ。 こうした事前の動きを封じるためにタイトルも「スクープ! 森喜朗〃総理失格〃の人間性の証明」と内容自体は推測できないように工夫したつもりだが、やはり嗅ぎつけてくるのは取材・調査のプロたちだ。だが、ゲリラ的な地下出版物でもない限り印刷会社や取次会社から漏れるのはある程度仕方がないと最近はタカをくくっている。 さて、森喜朗スキャンダルだが、内容は森が早大時代に売春等取締条例(売春防止法の前身)違反で逮捕された〃前歴〃があるというものだ。森がラグビー特待生で早大に入学したことは本人も自慢している通りだが、結局、体をこわしてラグビ−部をやめて、フラフラしていた時代の話である。新宿の青線に入り浸っていた森が、擬装転業の業者18人が逮捕された際、客の1人として検挙されていたというものである。若気の至りまでとがめることはないという意見もあるかもしれないが、森は自分の自叙伝でも一切このことを隠し続けており、親父の政治力でモミ消したのではないかという疑惑までささやかれているのだ。 そして問題は、小渕総理が突然倒れるというアクシデントがなければ総理のイスを手にすることなど本人も予想だにしていなかったと思われる、総理失格の人間性の数々がいまだ健在であるということである。失言・放言癖はいうまでもなく、金権政治家としての体質や女性に対するセクハラ疑惑や愛人問題など数限りない。秘書でもあるひとり息子にしでも六本木ホステスの愛人にコカインまでやらせていた事実を「噂の真相」ではスッパ抜いたことがある。 つまり、過去の事件から何らの反省も教訓も得ていないのは森喜朗も息子も同じ。まさに懲りない親子なのだ。こんな人物が日本を代表してサミットに出席するというのは、まさに国辱ものではないだろうか。(敬称略)(隔週木曜日掲載) |