『内外タイムス』
(1999年12月03日付)
  噂の“深層”<17>
■『噂の真相』編集長 岡留安則■
ライフスペースのなすがまま……
カルト集団にコビ売るマスコミ

内外タイムス1119
ミイラ化した死体をまだ生きていると真顔で語る奇っ怪なカルト集団「ライフスペース」に対し、千葉県警の特別捜査班は11月24日関連施設の一斉ガサ入れに着手した。ガサ入れの収穫は子供9人の保護程度でしかなかったが、少なくともオウム真理教事件の反省が生かされた早めの捜査着手だった。今後グルの高橋弘二ら幹部の立件がどんな形で行われるのか、捜査の成り行きが注目されるところだが、間題はマスコミ報道の方だ。こちらはオウム事件の教訓が生かされているとは到底思えない低レベルの報道合戦が展開されているのだ。
 まずはマスコミ各社のグルに対するインタビューや取材の申し入れの方法だ。ライフスペース側がインターネットのホームページ上に公開したことではからずも明るみに出た内容は恥しい限りである。天下の「朝日」が発刊する「AERA」にしても「その節はありがとうございました」に始まり、「高橋様(グルのこと)」のビジョジについてのお考えをお伺いできればと思います」といった調子なのだ。他のメディアも「貴団体の主張を広く一般に認識してもらうために…」といった低婆勢で、サリン事件発覚前のオウム真理教に対するこびの売り万と何ら変わりがないのである。
 こうしたマスコミのこびに対しライフスペース側はグルのためにホテルの手配を要求したり、果ては「ミイラ日記」なるものを100万円で売りつけようとしたり、やりたい放題なのだ。
 結局、グルがTBSの単独インタビューに応じたのはTBSがホテルの手配に応じた結果なのである。昔、「朝まで生テレビ」が麻原彰晃を番組に引っ張り出すために特別な豪華ソファを用意したことを想起させる。
 もちろん、ライフスペ−スがいかなる団体であるのか、グルはどんな考えを特っているのかを知ることは当然だが、しょせん、ミイラ化した死体を生きていると言い続ける狂信的なオカルト集団にすぎないことをキッチリと認識しておくことが前提である。
 というのも、あれだけの大量殺人事件を起こしたオウムにしても、いくらマスコミがパッシングしても新しい信者たちが入ってくるという事実があるからだ。常識的には単なる力ルト集団にすぎないとしても、マスコミ報道に影響されて興味をかきたてられる人々は確実に存在するのだ。実際、グルが何かにつけて引きあいに出し後継者を自称しているサイババだって糸井重里から青山圭秀まで文化人連中がはやしたてていたではないか。
 ライフスペースにしても長渕剛、湯川れい子といった有名人の関与が取りざたされている。いや、そればかりではない。マスコミ業界では日本テレビ局内にも一時信者が急増したとうわさされたことまであるのだ。メディアを通じたグルのイメージ操作にのせられるはずがない、とだれがいい切れるのか。日本テレビ、湯川れい子とくれば日テレの草野仁司会の「ザ・ワイド」がライフスペースをどう扱うか、見ものではないか。