●編集日記 2000年9月分




9月某日 いよいよ佳境に突入している「和久・西川」名誉毀損裁判。第42回公判は予定通り本誌Kデスクの検察側反対尋問が行われた。これまでの主尋問とは違い、検察側による弾劾質問ということもあって少々緊張ぎみのKだったが、いざ本番となると検事の質問に対して淡々とした調子で次々と質問に答えていった。弁護団からは「パーフェクト」「禅問答のようで面白い」、知人の傍聴人からは「態度がでかく見えた」などとヒヤカシの評価も。予定では今回で御役目御免のはずだったが、何と検察側がは和久案件のみの尋問用意しかできていなかったため、急遽新たに期日を設ける事態に愕然。11月7日(午前10時〜12時406号法廷)にて、西川案件に関する反対尋問があらためて行われる予定となったのだ。まったく、という事態だが今日の反対尋問でチョッピリ自信をつけたKデスクはあまり気にしていない様子だった。更に続けて11月15日(午後1時30分〜406号法廷)からは、いよいよ当裁判のトリをつとめる岡留編集長の登場となる。その証言は反権力・反権威スキャンダリズム路線の歴史的評価も含めた『噂の真相』の真髄に迫ることにもなると思うので、乞うご期待を。(00/9/25)




9月某日 本誌2000年4月号特集「公安調査庁のCIA研修の拙劣な内情を暴く!」でもおなじみの元公安調査庁キャリアで、現在は公安ジャーナリストとして活躍中の野田敬生が23日朝、警視庁野方署に逮捕された。
 関係者の話によると、野田は数日前から「ある案件」で、アパートを公安調査庁の職員に張り込まれていたという。23日午前8時ごろ、ゴミを出すためアパートの部屋を出た野田は、前日からアパート前に公然と車を止め、ベタ張りしていた公調の職員と口論。窓越しでの口論であったにもかかわらず、その公調職員は「体が触れた」と主張、110番通報したのである。いわゆる「転び公妨」の変則バージョンだ。
 危険を察知した野田はその後、部屋に戻り「篭城」し、関係者に電話やメールで助けを求めたのだ。が、通報を受けた野方署員はなんと、部屋のドアを壊し(!)、野田を暴行の現行犯で逮捕したのである。また準備のいいことに野方署には、広報担当の副署長まであらかじめ出勤していたというのだ。土曜日にもかかわらず、である。
 車の窓越しでの口論が一体、どうやったら「暴行」に発展するのか? 警視庁には「暴行」の被疑事実を、そして公調の職員にはケガの程度をじっくりと聞いてみたいものである。が、言うまでも無いが、今回の野田の逮捕劇は、明らかに「別件」狙いなのである。
 狙いは前述の「ある案件」だ。実は、野田は今から1週間ほど前に、公調の決定的なスキャンダルを掴み、その取材は詰めの段階に入っていたところで、24日には本誌11月号に掲載すべく、Nデスクと都内某所で打ち合わせする予定を入れていたのだ。野田にスキャンダルを掴まれたことを察知した公調は、野田の動きを封じるべく、数日前からこれみよがしにアパート前に張り込み、遂には警視庁に泣きついて、別件逮捕させたというワケだ。
 実は23日午前8時過ぎにNデスクの携帯やメールに、野田からの「SOS」が入っていたのだが、Nデスクがこれに気づいたのはほぼ1時間後で、そのとき既に野田は逮捕されていたのである。
 組織対策法で息を吹き返したこのリストラ候補No.1官庁の薄汚いやり口にはいつもながら呆れ返る他はない。
 野田は現在も野方署に拘留中で、明日送検されるというが、警視庁が公調の尻馬に乗り、不当逮捕に次いで、このまま不当拘束を続けるならば、公調壊滅キャンペーンだけでなく、さらなる反警察キャンペーンも展開する必要があるだろう。
ったく、こんな連中に盗聴法など与えたらこの世は警察公安国家になっちまう、とNデスクの鼻息は荒い。(00/9/23)




筒井パーティ9月某日 本誌連載「狂犬楼の逆襲」でおなじみの筒井康隆サン。最近は作家としてだけでなく、芝居に映画にテレビドラマにと役者としても活躍の日々。先頃行われた「筒井ワールド・ファイナル」でも筒井サンの短編を芝居化、筒井サン自身も役者として出演とまさに二足のわらじ。
 その「筒井ワールド・ファイナル」公演と6年間に及んだ「筒井ワールド」の終幕を兼ねた打ち上げが編集部近くの中華料理店「維新号」で開かれた。本誌からも筒井さん担当のM嬢と新人I嬢が出席。会場は出演者、劇団関係者など100人近い出席者でいっぱいだった。先輩M嬢が「あの人が出ていたよ、その人たちは出ていなかった」とか「あっあれは昔『いただきます』に出ていたイザワさん。イザワさんも出ていたんだよ」と芝居を観ていないI嬢に解説。
 ところが肝心の筒井サンの姿が見当たらない。知り合いに確認してみたところ今日は筒井さんは来ない、とのこと。さらに少し遅れてくる予定だった岡留編集長もなかなか来ない。電話をしてやっと現れた編集長が会場に到着すると、いきなりのあいさつ指名に「エッ」という表情で登場。その後この芝居のスポンサー役もつとめたビレッジセンター中村満社長がシメのあいさつ。筒井サンはこの日神戸の自宅で原稿書きのため出席できなかったという。終了後、本誌編集長は中村満氏、幸森軍也氏と夜の歌舞伎町に消えて行った。 (00/9/18)




9月某日 『噂の真相』9月号も無事校了し、雑誌搬入を待つばかりという8月7日夜、本誌Kデスクが編集部近くの酒場で作家・島田雅彦氏に偶然遭遇した。
 島田氏といえば、3日後に発売される9月号巻頭グラビアに自宅を新築中、との記事を掲載しているではないか! ここで仁義を切らねば、と「次号グラビアで掲載させていただいてます」と正直に話したところ、島田氏は「内容を知りたい。何を書いても構わないが、事実誤認は困る」というので、雑誌発売前ではあるが本誌としては島田氏とは比較的友好関係にあることもあって特例中の特例として、編集長了解の下、島田氏にゲラを見せることにした。
 ゲラを見た島田氏は、「僕は『噂の真相』はある部分評価している。もちろん右翼に襲撃されてもペンを曲げない岡留氏は凄いと思う。しかし1年前の事件(石井苗子ストーカー事件)の時も『噂の真相』だけは僕に取材せずに記事を書いた。今回も事実誤認があるからホームページでもいいから言い分を載せてほしい」と申し入れがあった。  その島田雅彦氏の主張はこうだ。
「自宅を新築しているは事実だが、その理由は石井さんとの浮気とか妻への罪滅ぼしとかいう次元の問題でなない。『噂の真相』も右翼から襲われましたが実際、僕はある団体から身を守らなければならない状況を感じているんです。
僕一人ならまだしも家族を守らなくてはならない。そのため自宅を新築し、セキュリティ設備も完備します。またその資金はきちんと銀行のローンを組んでいます」
 さらに、石井苗子との関係に関しても「記事にあるようなアパートを借りたこともないし、行ったこともこともない。石井さんとはよく飲んではいましたが(笑)、それだけです。石井さんは新しい道を目指して頑張っているし、今回のこととは全く無関係。僕のことはもとかく、石井さんを関連づけて記事を書くのはやめてほしい」
 とのこと。さらに石井氏との関係を突っ込む(ロシア人形や、様々な目撃談など)kデスクに対し島田氏はただただクビをふるばかりだった。島田氏の真摯なそしてニヒルな態度に感銘を受けたkデスクは、その後一緒にカラオケに行き島田氏の「オ・ソレ・ミオ」の熱唱を聞いたり、友好的な飲み会になったという。さすが大物作家!?(00/9/11)